第1回 「借換え」による節約効果を知ろう(2)
「借換え」で効果がでる目安を押さえよう
下の例は、3000万円を返済期間30年、金利4%の長期固定金利ローンで借入れた場合の例です。借入れから10年経った時点で、返済期間20年のローンの金利が3%のものがあることに気づいて、約70万円の諸費用を支払って「借換え」をしたケースでは、毎月返済額は1.2万円減額されます。
一方、繰上げ返済(返済額軽減型)で70万円を内入れするケースでは、毎月返済額の減額は0.4万円に留まります。その結果、年間返済額に10万円の差が生じますので、残りの期間20年間では200万円以上の差が生じる計算です。
こうした借換えによる効果がでるかどうかの目安としては、一般に、以下の3要件をすべて満たしていれば大丈夫と言われています。
- 現在のローンと、これから組む新しいローンの金利差が1%以上ある
- ローンの残高が1,000万円以上ある
- 返済期間が10年以上ある
この要件は借換えに必要な諸費用を概ね50~100万円程度と想定してのざっくりとした目安ですので、諸費用が少ない金融機関への借換えであれば、金利差が0.5%程度でも効果がでるケースもあります。借換え先のローンによっても異なりますので、試算をしてもらった上で判断すると良いでしょう。
なお、住宅金融支援機構の「フラット35」へ借換えができますので、興味ある方は調べてみてはいかがでしょうか。
(住まっぷ)