1年間続いた教義と聖約のレッスンもいよいよ来週で終了する。12月6日のレッスンは、135~138と教義と聖約の最後の章だった。135章は、カーセージの監獄で殉教したジョセフ・スミスとハイラム・スミスに対するジョン・テーラーの記録だった。
 「カーセージの惨劇の中で奇跡的に生き長らえたジョン・テーラーは,そのときの事の次第を記し,また現在教義と聖約135章に収められている預言者への追悼文を記録した。「主の預言者であり聖見者であるジョセフ・スミスは,ただイエスは別として,この世に生を受けた他のいかなる人よりも,この世の人々の救いのために多くのことを成し遂げた。」(3節)彼はさらに,ジョセフ・スミスとハイラム・スミスの名は「殉教者の中に加えられる。そして,あらゆる国の読者が,荒れた世を救うために『モルモン書』と当教会の『教義と聖約』という本書が十九世紀の最も貴い血を犠牲にしてもたらされたことを思い起こ〔す〕」(6節)と書いている。ジョン・テーラーは,この殉教は霊的に重要な意義を持つものであり,ジョセフは「神とその民の目に偉大な者として生き,偉大な者として死んだ。そして,昔の,主の油注がれた者のほとんどがそうであったように,彼は,自らの血をもって自分の使命と業を証明したのである。彼の兄ハイラムも同様であった。彼らは生前に分かたれることはなく,また死後も離れることはなかった」(3節)と述べている。
 ジョセフ・スミスはわずか38年と6か月しかこの世に生きなかったが,彼が人類のために残した足跡の偉大さには測り難いものがある。『モルモン書』を翻訳したことに加えて,彼は幾つもの啓示を授けられた。その多くは『教義と聖約』『高価な真珠』として世に現されている。ジョセフ・スミスは,手紙,説教,詩,そのほか霊感あふれる様々な記録を通して,永遠の原則を明らかにした。それらの遺産は数多くの書物となって今に伝えられている。彼は地上にイエス・キリストの教会を回復し,また一つの市を築き,二つの神殿の建築を監督した。彼は死者のための身代わりの儀式をはじめ,数々の神殿の儀式を回復した。そしてそれによって,ふさわしい家族は,神権によって永遠に結び固められるようになったのである。」