この時期、天気の良い夜には部屋の窓を開け、心地よい風を感じたくなるものです。

  しかし、そんな気分を萎えさせるのが、光に誘われてやってくる蛾などの虫です。

  虫が光に集まってくる理由ですが、虫は好きで光に集まっているわけではありません。

  虫は光源を基準にして行動しているうちに、光に吸い寄せられているようです。

  また、虫には紫外線が明るく見えるので、紫外線の出ている照明に集まります。

  しかし、すでに虫が寄ってこない照明器具が開発されています。

  パナソニックが開発した低誘虫照明器具「ムシベール」は、
  虫が好む光の波長をカットする特殊加工をカバーに施すことで、
  紫外線を99%カットすることに成功しました。

  その結果、寄ってくる虫が約70%減ったようです。

  そのため、郊外をはじめキャンプ場のロッジや別荘などでも効果を発揮しています。

  そして、夏のアウトドアで効果を発揮しているのが、虫よけカラーです。

  私たちに見える色を基準にしていえば、黄色が最も虫を集めるという実験結果が出ています。

  そのため、黄色は害虫をおびき寄せて駆除する「スティッキートラップ」にも使われています。

  アゲハチョウを使った実験によると、色の付いた紙に甘い水を塗り、しばらく与えていると、
  やがてアゲハチョウは甘い水を塗った色の紙をめがけて飛んでいったようです。

  これは何色でも同じ結果になり、虫はちゃんと色の見分けができるのです。

  虫の視力は人の100分の1程度で、全体的にぼやけて見えると言われています。

  しかし、人の目では感知できない紫外線を認識できること、そして色の識別はできます。

  また、夏のアウトドアにおいて、特に注意しなければならないスズメバチは
  天敵である熊の色、黒に攻撃を仕掛けてきますので、頭髪をタオルで覆い隠すなど、
  黒い部分を隠すと効果的です。

  虫とうまく付き合っていくために「光」と「色」、この2つが最も重要のようです。

  (あるる)