●木の家・建造物に関する疑問 

  日本は、世界でも森林が豊富な国で、古来より木の文化を育んできました。

  現代でも、日本人は木の環境を求めているようで、総理府の世論調査では、
  日本人の8割が木造の家を希望しています。

  また、鉄筋コンクリートを選んでも内装には、木材を使用している住宅も
  多く見られます。

  身近にあるショッピングモールの店舗や喫茶店、コンビニエンス・ストア、
  公園の遊具、医療施設、教育施設、オフィスなどでも
  内装に木材を使っている場合が目立つようになりました。

  それは、木が日本の風土にあっているだけでなく、心が安らぎ、
  健康にもよいからでしょう。

  一方で、木は地震に弱い、火災に弱い、シロアリに弱いなどの
  誤ったイメージを持たれている方も少なくないようです。

  今回は、木に関するマイナーイメージに対してお応えいたします。

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  ●木材は火災に弱いのか?

  炭化した柱が無残に残っている火災後の現場をテレビのニュース等で、
  見た人も多いと思います。

  そんな光景を目にすると、木の家に不安を抱いてしまう方もいると思います。

  しかし、そのほとんどは倒壊していません。

  それは、木は断熱性があり、内部に熱が伝わりにくいため、
  表面が炭化するだけで内部は、燃えずにしっかり残っていることも多いからです。

  木材の表面が炭化すると、内部には酸素が供給されないため燃えにくいのです。

  一方、鉄の場合は熱が加わると、熱が伝わりやすいため急速に強度が低下し、
  重い屋根を支える柱や梁などがぐにゃりと曲がってしまう例も多いようです。

  次のグラフのとおり、木は急速に強度が低下することはありません。

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  ●木はシロアリに弱いのか?腐りやすいのか?

  木造住宅の耐久性に悪い影響を与えるのは、シロアリと腐朽菌です。

  しかし、100年以上経った住宅も立派に残っていますし、
  法隆寺の柱は1300年以上も、芳香を失わずに残っています。

  それは、ヒノキやヒバなどの耐蟻性、耐腐朽性の強い木材で建てられていること、
  通風などを考慮した構造になっているからです。

  次の写真は木材の野ざらし実験です。国産のスギ、ヒノキが
  耐久性に優れていることがわかります。

  日本は降水量が多く、夏は蒸し暑く、冬は寒い時期が続きます。

  逆に春や秋は爽やかな季節です。そのような日本の気候風土の中で、
  木造建築を建てる場合、日本で育ち、日本の気候風土にあった樹種
  (ヒノキ、スギなどの国産材)が適していることが、この実験からわかります。

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  野ざらし4年後 
  ホワイトウッドはすでに崩壊

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  野ざらし8年後 
  日本のヒノキ、スギは
  直立しています

  ●木の家は、地震に弱いのか?

  1995年の阪神淡路大震災時の報道等では、木造住宅が地震に弱いというイメージを
  印象づけられました。

  しかし、同じ重さの鉄と木の強さを比べると、スギの場合、圧縮の強さは鉄の2倍、
  引っ張りの強さは鉄の4倍もあります。

  軽くて強い木材は、地震に弱いということありません。

  ではなぜ倒壊してしまったのでしょうか?

  それは建築基準等が震災に対して十分に考慮されていない時代に
  建てられた住宅だったからです。

  実際に、1982年以降の建築基準を満たしている住宅は、倒壊をまぬがれています。

  3階建住宅の被害もほとんどありませんでした。

  さらに2006年に建築基準法も改定され、今では、耐震性の面で安心できる木造住宅が
  建てられています。

  ●長持ちする木の家を建てるためには

  長持ちする木の家を建てるためには、日本の風土にあった日本の木材(スギなど)を
  使うことをお勧めします。

  そして、耐蟻性、耐腐朽性のある材(ヒバ、ヒノキなど)を適材適所に使うこと。
  構造上、湿度が高くなりがちな地面に近い水回りなどには、
  ヒノキ等の耐水性のある材を使い、風通しをよくすること。

  耐震等の建築基準を確認することなどが秘訣になります。

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  (木づかい友の会通信)