●月の神秘

  アポロ11号が初の月面着陸を成功させてから41年、
  月が再び注目を集めています。

  人類が再び月に降り立つ日を目指し、アメリカ政府は、
  火星探索や宇宙に関する研究の拠点として、
  月面基地の建設に着手する計画を2004年に発表しました。

  現在、月面探索用の車やロボット、
  新世代宇宙服などの開発が進められています。

  計画の中でも、月面基地の建設に必要不可欠なのが
  「水」の存在です。

  月の両極には、常に太陽の光が当たらない
  「永久影」という部分が存在します。

  これまで、この永久影の地表付近に、
  水分が氷の状態で存在している可能性がある、
  と言われていました。

  そこで、月には本当に水分が存在するのかどうかを
  確かめるため、アメリカの航空宇宙局(NASA)は、
  昨年10月、無人探査機を月面に激突させる実験を
  行いました。

  実験を簡単に説明すると、永久影のクレーターに
  時速9000キロの高速で探査機を激突させ、
  その際に舞い上がった大量の噴出物の成分を
  調べるというものです。

  その結果、95リットルに相当する
  水分の飛散を確認することができました。

  そして今月の初め、NASAは、
  これまで不明とされていた月の水の総量について、
  月に眠る水は約6億トンに達すると発表しました。

  これは日本最大級の水力発電ダムである
  富山県の黒部ダムの約3倍に当たる量です。

  月に水分が発見されたことで、更に研究が進めば、
  月で宇宙飛行士用の飲料水を確保することができます。

  また、水を分解してできた水素をロケット燃料として、
  酸素を宇宙飛行士の呼吸用として
  活用することも可能になると言います。

  月は地球から一番近い星ではありますが、
  その形態はまだ神秘に満ちています。

  月面基地計画が今後どのように進んでいくのか
  楽しみでなりません。

  (あるる)