●栄養の宝箱

  まさに「猛暑」という言葉がふさわしい今夏ですが、夏バテしないように、
  様々な対策や工夫をされている方は多いかと思います。
 
  夏バテ予防のひとつに「スタミナのつく物を食べる」ということが挙げられますが、
  皆様は「スタミナ」と聞いてどのような食材を想像されますでしょうか。
 
  土用のウナギ、滋養強壮のニンニク、疲労回復の豚肉、などが
  良く聞かれるスタミナ食材ですが、本日は意外なスタミナ食材、
  「胡桃(くるみ)」をご紹介します。

  まず、スタミナをつけるということは
  身体を動かすのに必要なエネルギー源を摂取するということです。
 
  エネルギー源となるのは糖質ですが、これだけでは不十分で、
  筋肉や血液の元となるタンパク質、糖質を効率よくエネルギーにしてくれる
  ビタミンB1、これらを一緒に摂ることでスタミナをつけることが出来ます。
 
  実は「胡桃」は、糖質・タンパク質・ビタミンB1を同時に、
  且つ手軽に摂れる食材なのです。
 
  中でも、胡桃に含まれるタンパク質は消化されやすく、
  肉のタンパク質に代わり得るほど良質です。
 
  ただ、胡桃は他のナッツ類のように脂質が多いのではないか、
  と気にされる方もおられるかもしれません。
 
  確かに胡桃は高い比率で脂質を含みますが、
  驚くことにコレステロール値はゼロなのです。

  胡桃の栄養素の65%が脂質ではありますが、
  多価不飽和脂肪酸と言われる良質な脂質を豊富に含んでおり、
  特に「オメガ3脂肪酸」を多く含むことでも注目されています。
 
  このオメガ3脂肪酸は、細胞膜の構成要素の一つであり、
  体の調整物質の一つで、体内でαリノレン酸から
  EPA(エイコサペンタエン酸)、DHA(ドコサヘキサエン酸)に変換されます。
 
  これらは青魚に含まれることで有名ですが、動脈硬化を防ぎ、
  コレステロール値、中性脂肪値を下げ、心臓病・癌・脳卒中・糖尿病・
  高血圧・肥満など、あらゆる生活習慣病の予防に効果を発揮するのです。
 
  脂質以外にも、ビタミンやミネラル、抗酸化物質をバランスよく含む胡桃は
  約28グラムで一日の食事摂取基準を満たしてくれるそうです。

  青魚を毎日食べるのはなかなか大変ですが、
  胡桃なら鞄に入れて持ち歩くことが出来ますし、
  手軽に食べられるので小腹が空いたときに最適です。
 
  これだけ栄養のぎゅっと詰まった実ですから、
  硬い殻に覆われているのも納得できます。
 
  まるで胡桃は私達の身体にとって、
  とても大切なものをしまってくれている宝箱のようです。
 
  (あるる)