●根じゃなくて茎

  突然ですが食べ物クイズです。
 
  国内生産量は茨城県がトップ、普通の畑では収穫できない野菜です。
 
  夏に白やピンクの美しい花を咲かせ、ちょうど今の時期から旬に入ります。
 
  私たちがよく食べているのは茎の部分で、
  煮物、揚げ物、和え物等どんな調理法でも美味しく食べられます。
 
  その形状から「見通しがきく」縁起物の食材とされ、
  熊本県では大変有名な郷土料理の主役になっている
  この野菜とは一体何でしょう。
 
  もうお分かりでしょうか。正解はレンコンです。

  レンコンはハスの地下茎で、インド、中国、エジプトと、
  原産国には諸説あります。
 
  食用として日本に伝わったのは鎌倉時代で、
  それ以降日本各地で栽培されるようになりました。
 
  お城の堀にハスが生えていることがよくありますが、
  これは昔から非常食としての役割があったことを示しています。
 
  ちなみに漢字では「蓮根」と書きますが、
  ジャガイモやタマネギと同じく茎の部分を食べる野菜です。

  野菜の中ではビタミンB12も多く鉄分の吸収を高めるので、
  貧血気味の人は鉄分の多い食品と一緒に摂ると効果的です。
 
  独特な食感とさっぱりした風味を持ったレンコン。
 
  どんな料理にも比較的合わせやすく、
  何と言ってもあの通気孔を活かして詰め物が可能なので、
  肉や辛子、明太子等を詰めた様々な料理が作られています。
 
  中でも熊本県の辛子レンコンは、
  レンコンの増血作用と辛子の食欲増進作用が
  タッグを組んだ画期的な製品で、
  その昔病弱だった熊本藩主を元気にしたという逸話も残っています。

  中国地方では山口県岩国市でレンコン作りが盛んです。
 
  通常のレンコンの穴が8個であるのに対し、
  岩国レンコンは穴が9個あるのが特徴です。
 
  岩国藩主「吉川家」の家紋が九曜の紋で、
  レンコンの穴が同じ9個ということが藩主を喜ばせたと言われています。
 
  晩秋に収穫の最盛期を迎えますので、
  その光景を一度ご覧になるのも面白いかもしれません。
 
  目にも舌にも楽しいレンコン、今夜の食卓にいかがでしょうか。
 
  (あるる)