●お手を拝借します

  「皆様お手を拝借。いよ~ぉ シャシャシャン 
  シャシャシャン シャシャシャン・シャン!」。
 
  こちらは祝宴や物事の終了時などに行われる
  皆様ご存知の一本締めです。
 
  この他にも三本締めや一丁締め
  地域では博多手一本など様々な形式があります。
 
  今回は日本独特の儀式、手締めについて調べてみました。

  手締めの歴史は諸説ありますが、
  江戸時代には確実にあったとされます。
 
  由来としては疫病を祓う夏祭りに叩かれた
  櫓太鼓の打ち方と掛け声が起源と言われています。
  その本家は大阪府にある生國魂神社とされ、
  生國魂神社に伝わる手締めは
  皆様がご存知のような3拍子でなく5拍子です。
  「打~ちましょ シャンシャン もひとつせぇ シャンシャン 
  祝おうて三度 シャンシャンシャン めでたいなぁ 
  シャンシャン 御決まりぃ シャンシャン」とされていました。
 
  これは大阪の天神祭りにおいて、
  すれ違うお渡り船同士のエール交換として行われていました。
 
  しかし、川の流れが速く、5拍子をする時間がない為に
  「めでたいなぁ~」以下を省略して3拍子にし、
  終わりが調子つくようにしたそうです。
  「打~ちましょ シャンシャン もひとつせぇ シャンシャン 
  祝おうて三度 シャシャンシャン」
  これが大阪締めと言われるようになりました。
 
  その後、大阪商人たちの間で商い成立時にも
  大阪締めをすることが流行りだしました。
 
  当時の大阪は日本の物流拠点だった為、
  大阪締めが日本全国に広まっていったと言われています。
 
  現在、東京締めや博多締めなどがあるのは
  大阪締めが現地の言葉・習慣と融合して変化したものだそうです。
 
  元々は手打ちと呼ばれていましたが、
  当時は武家社会だった為、手打ちが「殿様の勘気に触って
  お手打ち(お手討ち)につながってしまう」
  ということから手締めと言われるようになり、今日に至ります。

  冒頭の掛け声は江戸締めの一本締めです。
 
  全国的に知られているのはこちらの方だと思います。
 
  叩く回数には意味があり、3回の手拍子が3度で九=苦になり、
  最後の1回で漢字の九に点が一つ加わり「丸」になることから
  丸く収まると言われています。
 
  ちなみにプロ野球のキャンプ打ち上げなどで見られる
  「よぉ~ シャン!」の手締めは一本締めでなく一丁締めと呼ばれ、
  式な締めには使わないとのことです。
 
  今日からの新年度に向けて、
  手締めで今年度を丸く収めてみられてはいかがでしょうか。
 
  (あるる)