●スカブラが教えてくれたこと

  昔、九州の炭鉱会社には炭鉱に降りても石炭を掘らず、
  一人だけ綺麗な姿で帰ってくる人がおりました。
 
  この人は一体何をしていたのでしょうか。
 
  彼は「スカブラ」と呼ばれ、炭鉱夫たちに時間を告げ、
  笑い話をしていたのだそうです。
 
  ちなみに、「スカブラ」の名前の由来は
  「仕事が好(す)かんでブラブラしてるから」
  などと言われています。
 
  ある時、経営が傾いた炭鉱会社は、
  このスカブラを「必要ない」としてクビにしてしまいました。
 
  それにより無駄な人が減り、業績は上がったかというと、
  結果は逆でした。
 
  炭鉱夫たちのやる気は落ち、作業効率が下がり、
  人間関係さえも悪くなっていったようです。

  このお話はあるコラムで紹介され、
  ネット上で今大変な話題になっています。
 
  3月11日の大震災から今日でちょうど4週間が経過したものの、
  まだまだ先の見えない状況に、
  笑いや贅沢は不謹慎であるという考えがありますが、
  それに対する「待った」のご意見の一つです。
 
  被災地ではまだ厳しい状況が続いており、
  笑いどころではないというのはその通りだと思いますので、
  考えて行動する必要はあります。
 
  しかしこの「スカブラ」のお話のように、
  人間にとって「笑い」はなくてはならないものなのです。

  笑うことによって、人の筋肉、内臓、血行、脳、
  様々なところが活性化します。
 
  頬の筋肉を働かせることで、ストレス低下に作用し、
  血圧を下げ、血の中に酸素をめぐらせ、
  心臓に良い影響を与えるそうです。
 
  また、笑って気分が高まることにより、
  脳内でエンドルフィンという物質が分泌されます。
 
  免疫細胞を活性化させ、不安を取り除いたり、
  明るい気持ちにさせるという効果があると言われています。
 
  現在、そして今後、
  さらに問題が広がるといわれている病気の一つ「うつ病」も、
  笑いが治療の一環に使われているそうです。
 
  「笑い」は心と体の健康にとても大切であることがわかります。

  未曾有の大震災によって、多大な被害が生まれました。
 
  しかしそうなってしまった今、日本のため、日本人のため、
  必ず建て直していかなければなりません。
 
  建て直しのためには強大なパワーが必要になります。
 
  自粛ムードで士気が下がっていては、
  そのパワーも弱くなってしまいます。
 
  私はこの「スカブラ」のお話を読んだ時、人間の弱さ、
  そして笑いの力の大きさを教えられた気がしました。
 
  「スカブラ」が教えてくれた笑いの明るいパワーで、
  元気な日本を新たに創造していきたいものです。
 
  (あるる)