●日経一面見出し予想
  先週、日経新聞の第一面に「世界の株売買 急減」との
  見出しがありました。
 
  株式の売買が急速に減少しているということは、
  市場の取引量が減り、相場のエネルギー(人気)が
  低下していることを意味します。
 
  株価が下落すると「もう安いからの買い」と
  「まだ下がるからの売り」が、上昇すると「もう高いからの売り」と
  「まだ上がるからの買い」の注文が出ます。
 
  上がっていても下がっていても「買い」と「売り」の注文は発生し、
  相場が動くのですが、昨今の株式市場では安値局面にあるにも 
  関わらず「もう安いからの買い」が減少しています。
  今夏、米国では債務問題が噴出し、債務不履行は回避されたものの、
  米国債が初めて格下げされました。
 
  世界中の金融市場が混乱する中、株は一斉に売られ、
  国債や金などの安全資産に資金が集中したのは
  記憶に新しい出来事です。
 
  あの夏場の急落で世界の株式市場では、
  約4兆2000億ドルもの時価総額が失われました。
 
  その後は、欧州の債務問題が深刻化したことで、
  ヘッジファンドも取引を抑制しており、
  9月だけで210億ドルの資金が引き揚げられています。
  世界取引所連盟の集計によると、9月の世界の株式売買代金は
  先月より28%も減少し、10月も減少傾向が続いているそうです。
 
  1日の売買代金3兆円が活況の目安とされる日本の株式市場でも、
  今月の売買代金は1日当り1兆5000億円と、
  約7年ぶりの低水準に落ち込んでいます。
 
  また、中東でも政治的混乱や債務再編に伴い、 
   ドバイの株式市場の売買高が6年ぶりの低水準に落ち込んでいます。
 
  米・欧の債務問題によって、世界各国の株式市場で売買が手控えられ、
  市場の厚みが失われた結果、値動きが荒くなっています。
 
  その値動きの荒さを嫌気して、投資家は売買を敬遠し、 
  また市場が薄くなるという悪循環から、「もう安いからの買い」
  が少ない株式市場となっています。
  先週のEU首脳会議の結果、欧州金融安定化基金の増強、
  大規模な景気刺激策が実施されるとの見方が広がっています。
 
  米国ではQE3実施の可能性が浮上してきました。
 
  QE1、QE2で合計2.3兆ドル以上のドルをばら撒いたにも関わらず、
  景気や雇用は改善せず、「物価高騰」を招いた政策が、
  再び欧米で行われようとしています。
 
  「世界の株売買 急増」の見出しより先に、
  「資源価格 高騰」が見出しとなるのではないでしょうか。
 
  (あるる)