●みんなに優しい
2012年、中国地方では2月中旬からスギ・ヒノキの花粉が
2012年、中国地方では2月中旬からスギ・ヒノキの花粉が
飛散すると予測が出ています。
飛散量は10年前に比べて2倍以上になっているそうで、
ご自身や、周囲の方でも花粉症でお悩みの方は多いと思います。
花粉に悩まされるスギやヒノキですが、美しい木目、肌触りの良さ、
落ち着く香りは、家や家具作りにおいて欠かせない存在です。
愛媛県は、ヒノキの生産量が全国1位、スギで10位という
木材資源が豊富ですが、その愛媛県の会社がスギとヒノキを原料とした、
nasow(なそう)という新しい素材を開発しました。
その新素材は、スギとヒノキの間伐材の木くず50%、天然ゴム40%、
その新素材は、スギとヒノキの間伐材の木くず50%、天然ゴム40%、
アコヤ貝(真珠貝)の貝殻の粉末10%を混ぜて作られています。
ゴムが入っているため、柔らかくて弾力性に富み、加工性に優れていて、
滑り止め効果もあります。
素材名と同じnasowという商品名で、トレーやコースター、ペンケース、
ランチョンマット、ブックカバーとして発売されています。
スギ・ヒノキには浄化作用があり、アコヤ貝殻粉末は抗菌作用があるため、
安心して使用できる素材です。
nasowには5種類の色がありますが、それぞれ天然素材を混ぜて
nasowには5種類の色がありますが、それぞれ天然素材を混ぜて
着色しています。
生成りはスギやヒノキそのものの色、黒は炭を、オレンジはみかんの皮、
ブラウンはコーヒーかす、緑はお茶の茶殻を原料に加えています。
天然素材は手に馴染みやすいため触り心地が良く、
優しい色合いはインテリアとも調和しやすく、贈り物としても喜ばれています。
そして何より、廃材を利用しているため、地球に優しい素材と言えます。
nasowにはアコヤ貝の貝殻の粉末が入っていますが、
真珠を採取した後のアコヤ貝は、一般廃棄物として処理され、
再利用される貝殻は5%にも満たない状態です。
一昨年、アコヤ貝の殺菌・抗菌効果を活かした“パールクリーンペイント”
という住宅用塗料を「あるる」にて取り上げさせて頂きましたが、
これもnasowを開発した会社によるものでした。
また、アコヤ貝の光沢を生かしたマニキュアを発売するなど、
新たな利用が検討されています。
多くのモノが溢れる現代だからこそ、人と地球に優しいモノを
選んで行きたいものです。
(あるる)