●激動だからこそ

  多くの人が激動の年になると予想する2012年、1月を振り返ると、
  欧州問題やイラン問題に解決の気配がないことから、
  リスクを嫌って様子見していた投資家が多数派となっていましたが、
  日米共に株式・商品市場は年始から上昇しています。
 
  世界の金融経済への懸念から弱気の声が多いのですが、
  1月はリスクを取って果敢に買った投資家が利益を得た月となりました。
 
  さて、今月は上昇を続けるのか、それとも反落するのか、
  どうも様子見が多数派のようですが、
  これではせっかくの機会を失うことになるかもしれません。

  先週水曜日、FRB(米連邦準備制度理事会)は、景気回復を支援するため
  「少なくとも2014年終盤まで政策金利を据え置く方針」を明らかにしました。
 
  これまでは「2013年半ばまでの低金利維持」でしたが、
  一気に1年半もの延長となります。
 
  米国が低金利を維持することで、他の国も低金利を維持することになります。
 
  なぜなら、どの国も自国通貨を安く誘導したいという思惑があるため、
  金利差による自国通貨高を起こさないために、
  金利は限りなくゼロに近く横並びとなります。
 
  そしてこれは、世界中に過剰にお金が供給される異常な状態が
  これから2年近く続くということを意味します。

  お金が過剰に供給され、物価上昇が避けられない状況となっていますが、
  欧州問題やイラン情勢などの懸念によって、
  個人投資家の多くは消極的となっています。
 
  欧州で消極的になるのは仕方ありませんが、これだけの歴史的な円高で、
  海外資産を格安で買うことができる状況で、
  日本人が欧州に同調して何もしないのはもったいないことです。
 
  1985年のプラザ合意、貿易で儲けすぎた日本の円は
  1ドル=250円から86年に150円、87年に120円と
  3年で2倍に是正され、今では76円となっています。
 
  85年に1万ドルだったものは250万円、
  今は同じ1万ドルで76万円、70%引きで買えるのです。

  プラザ合意は日本の儲けを減らすためのものでしたが、
  今や日本は儲からず、それどころか、
  欧州の次の問題は日本の財政破綻と言われています。
 
  儲かるから・財産があるから円高が進んだと考えたなら、
  儲からない・財産を食いつぶす状況に入ってきた日本の円は
  安くなるのが自然です。
 
  異常な低金利によって、あらゆるところに歪みが出てきています。
 
  以前は3年で2倍の価値になった円、
  3年で価値が半分にならないとも限りません。
 
  円の価値が半分になると、輸入価格は2倍です。
 
  激動の年になりそうな2012年、消極的にならず、
  積極的に備えるタイミングだと思います。
 
  (あるる)