●石のない鹸

  皆様は「タマリンド」をご存知でしょうか。
 
  熱帯アフリカが原産地の常緑高木ですが、近年ではインドや東南アジアなど、
  亜熱帯地域でも栽培される一方、耐寒性にも優れているもことから、
  現地では街路樹としても活用されています。
 
  ちなみに、タマリンドは10センチ程度のソラマメに似た実を付け、
  東南アジアでは料理に欠かせない果実と言われています。
 
  実は、この果実ですが、日本では別の分野に使われ、
  人気商品となっているのです。 その商品とは「ひあるん玉石鹸」です。

  ひあるん玉石鹸の一番の特徴は、プルプルでみずみずしい
  手触りの球状石鹸であることです。
 
  今までもグミ菓子タイプの石鹸はあったものの、使っていくうちに変形したり、
  弾力が失われてしまうものが大半でした。
 
  しかし、ひあるん玉石鹸は、最後まで弾力と球状が保たれるよう
  工夫されており、その秘密がタマリンドの果実に含まれる
  トロッとした保湿成分にあります。
 
  美容液などで使われるヒアルロン酸との配合率を工夫して作られており、
  顔だけでなく全身も洗うことができることから、
  生産が追いつかないほどの売り上げとなっています。
 
  更に、女性だけでなく、男性が求めるケースも多く、
  ギフトとして発送する方も多いそうです。

  そして、ギフトとして人気を集めている石鹸は他にもあります。
 
  それは「ペーパーソープ」という紙石鹸です。
 
  アウトドアや山登りなど、外出時に適したポケットサイズのため、
  容易に持ち運べることができます。
 
  バラやラベンダーの他、リンゴやイチゴ、レモンの香りまで揃っています。
 
  また、見た目はフリスクにそっくりのタブレット型石鹸
  「ソープタブレット」も販売されています。
 
  あまりに酷似しているため、目立つ所に「食べられません」
  の文字があるほどです。
 
  ソープタブレットは1粒で6回手を洗うことができ、
  皆で使うことにも適しています。

  「石鹸」の「石」は固い物を意味します。
 
  そして、「鹸」は塩水が固まったアルカリの結晶であり、
  かつて中国人はそれを切り出して洗濯に使っていました。
 
  つまり、本来は「鹸」の一字で「石鹸」の意味を持ち、
  石鹸は「固い鹸」として日本人が考えた造語なのです。
 
  石鹸と言えば固形石鹸を想像される方も多いと思いますが、時代は変わり、
  最近では固形のイメージを覆す「鹸」が数多く誕生しています。
 
  今後、どんな「鹸」が誕生してくるのか、今からとても楽しみです。
 
  (あるる)