●無敵艦隊の復活

  ギリシャでは連立政権樹立に向けた交渉が難航し、
  フランスでも新大統領に選出されたオランド氏が
  EUの「新財政協定」の見直しを主張しています。
 
  そして、スペインでは財務基盤の悪化が懸念される大手銀行に
  公的資金投入が決定されるなど、欧州債務危機は混迷を極めています。
 
  主役もギリシャからポルトガル、イタリア…など目まぐるしく代わる中で、
  今回はスペインにスポットを当ててみました。
 
  12年の経済成長率はマイナス1.7%と
  プラス成長への道のりは険しいのが現状ですが、
  厳しい財政とは相反し、スペインには世界に誇れるものがあります。
 
  それはサッカーです。

  一昨年に南アフリカで開催されたワールドカップで初優勝を果たした
  スペインですが、その勢いは止まるところを知りません。
 
  国の代表チームのランキングを示すFIFA(国際サッカー連盟)
  世界ランキングは、昨年9月から1位を維持し続け、
  世界リーグランキングでもスペインリーグの「リーガ・エスパニョーラ」が
  2年連続で1位となっています。
 
  そして、毎年発表される世界クラブチームランキングでも
  1位が「FCバルセロナ」、2位が「レアル・マドリード」と、
  スペインリーグに所属するクラブが世界で約30万以上あるクラブの
  上位を独占しているのです。
 
  ちなみに、日本のFIFA世界ランキングは30位、
  「Jリーグ」の世界リーグランキングは25位となっています。

  また、同国が世界に誇るものとして世界遺産があります。
 
  現在、世界遺産を保有する国は154ヶ国あり、
  合計では936の世界遺産が登録されています。
 
  ベスト10を挙げると、
  1位はイタリアで47、
  2位はスペインで43、
  3位は中国で41、
  4位はフランスで37、
  5位はドイツで36、
  6位はメキシコで31、
  7位はイギリスとインドで28、 
  9位はロシアで24、
  10位はアメリカで21…、となっています。
 
  有名な世界遺産は多々ありますが、
  スペインが2位になっているとは意外な結果でした。
 
  ちなみに、日本の世界遺産は昨年、
  岩手県・平泉と小笠原諸島が登録されたことで、現在16となっています。

  欧州不安の懸念の一つになっているスペインですが、
  今回ご紹介したように素晴らしい面もたくさんあります。
 
  地球上で最も多くの国で行われているとされる
  スポーツ「サッカー」の素晴らしさを世界中に発信するだけでなく、
  所有する世界遺産は多くの観光客を惹きつけています。
 
  かつて無敵艦隊と称されたスペインの復活が待たれるところです。
 
  (あるる)