これなら気分的にもラク?住宅ローンの「自動繰り上げ」返済
こんな記事が載っていました。
住宅ローンの選び方には、いくつかのポイントがある。
まずは、金利。当然、低ければ低いほどいいのだが、
日本国内の超低金利状態を受け、
現在の個人向けの住宅ローン金利は過去最低水準にある。
事実、10年物の固定金利が1.5%を割れている銀行も少なくない。
貸し手である金融機関側も、他に資金の有力な運用先が見つからないため、
住宅ローンに力を入れざるを得ないという事情もあり、
金利面での差は小さくなっている。
また、保証料などの借り入れに関わるコストも重要だが、
金融機関間の競争の激化で、
このコスト面でも大きな差はなくなりつつある。
そこで今回は、まだまだサービス内容に差がある
そこで今回は、まだまだサービス内容に差がある
「住宅ローンの繰り上げ返済」について解説をしたい。
特に、口座から自動的に引き落とされる、自動返済型の繰り上げ返済を紹介しよう
(※ここでいう繰り上げ返済は、正確には「住宅ローンの一部繰り上げ返済」だが、
以下「繰り上げ返済」とする)。
■住宅ローンの繰り上げ返済=最も効率のいい資産運用
そもそも、繰り上げ返済とは、毎月の定期的な返済に追加して行なわれる
■住宅ローンの繰り上げ返済=最も効率のいい資産運用
そもそも、繰り上げ返済とは、毎月の定期的な返済に追加して行なわれる
臨時の返済のことである。
毎月の返済は、元本に加えて利息部分を支払っているため、
なかなか元本は減らない。
しかし、繰り上げ返済は、直接元本を減らせるため、利息の軽減効果は大きい。
非常にざっくりとした計算だが、例えば、3000万円の住宅ローンを
金利3%で30年間借りた場合、最初の1年間のうちに100万円の繰り上げ返済をすると、
利息部分を100万円以上カットすることができる。
よく新聞や雑誌のマネー記事などで、「住宅ローンの繰り上げ返済は
最も効率がいい資産運用である」などといわれているが、それはこうした理由からだ。
また、繰り上げ返済の方法は、大きく2種類に分けられる。
また、繰り上げ返済の方法は、大きく2種類に分けられる。
「期間短縮型」と「返済額軽減型」だ。
期間短縮型は、繰り上げ返済することにより、毎月の返済額を変えずに
返済期間を短くするタイプで、利息の軽減効果が大きくなる
(※上記の利息が100万円以上カットできるという試算も期間短縮型のケース)。
一方、返済額軽減型は、返済期間は変えずに毎月の返済額を減らすタイプで、
近い将来の生活費の増加に備えて、
毎月の負担額を減らしておきたい人に向いている。
■内容が充実しているネット銀行の繰り上げ返済
もともと、繰り上げ返済は、ネット銀行がサービス内容を拡充し、
■内容が充実しているネット銀行の繰り上げ返済
もともと、繰り上げ返済は、ネット銀行がサービス内容を拡充し、
注目されるようになってきた経緯がある。
したがって、使い勝手などの総合的な利便性では、ネット銀行に一日の長がある。
例えば、ソニー銀行は、ネット上でいつでも繰り上げ返済ができる。
しかも、手数料は無料で、1万円以上1円単位で返済をすることが可能だ。
返済のタイプも期間短縮型か返済額軽減型のどちらも選べる仕組みとなっている。
総じて、フレキシブルな内容だといえよう。
一方、メガバンクや地方銀行などでは、
一方、メガバンクや地方銀行などでは、
繰り上げ返済をするための手数料がかかるところも多く、
返済金額も100万円からという銀行も珍しくない。
残念ながら、「今月はちょっとお金が余りそうだから、
繰り上げ返済でもしておくか」と
気軽にできるような仕組みにはなっていない。
■手間いらずの「自動返済型」プランに注目
また、ユニークな繰り上げ返済を提供している銀行もある。
■手間いらずの「自動返済型」プランに注目
また、ユニークな繰り上げ返済を提供している銀行もある。
借りているユーザーが何もしなくても、
口座から自動的に引き落としてくれる自動返済型である。
新生銀行の「スマート返済」は、あらかじめ一定の口座残高を指定しておけば、
残高がその指定した金額を1万円以上上回った場合に、
1万円を含めて上回った金額が自動的に繰り上げ返済に充当される、というもの。
残高を10万円に指定しておいた場合、口座に11万5000円の残高があったとすると、
自動的に1万5000円が繰り上げ返済に回される仕組みだ。
毎営業日、行なうことができ、手数料は無料。
ただし、返済方式は期間短縮型のみとなっている。
また、三井住友信託銀行でも「自動返済」が利用できる。
また、三井住友信託銀行でも「自動返済」が利用できる。
内容はスマート返済とほぼ同じで、
口座の残高があらかじめ決めた一定額を上回った時、
その金額が繰り上げ返済に充当される。
スマート返済との違いは、毎月の住宅ローンの返済日の残高が対象となる点だ。
つまり、自動返済のタイミングは月1回しかない。
金額は1万円以上1円単位で100万円が限度となっている。
返済方法は返済額軽減型のみ。
住宅ローンを借りた当初は、かなりの人が繰り上げ返済を考えるもの。
住宅ローンを借りた当初は、かなりの人が繰り上げ返済を考えるもの。
しかし、心がけてはいても、ついつい忘れてしまい、実行に移せないという人も多い。
その点、自動返済であれば、知らず知らずに返済している、ということも期待できる。
冒頭で述べたように、住宅ローンの商品性に大きな差が無くなりつつある中、
繰り上げ返済に注目して、住宅ローンを選ぶ手もあるだろう。