●もうすぐ好況
今月31日、米FOMC政策金利発表があります。
今月31日、米FOMC政策金利発表があります。
米国金融政策関連のイベントのたびに、QE3が実施されるのか、
実施はなくても何らかの言及があるのか、
それとも何も特別なことはなく市場を失望させるのか、
などなど様々な予測が出されています。
QE3は、インフレを作りかねないバラマキ政策ですが、
QE3は、インフレを作りかねないバラマキ政策ですが、
過去2回の金融緩和はタイミングを見計らい大規模に実施し、
成果を上げました。
また、11月に選挙を控えるオバマ大統領は、
再選のために雇用改善、景気浮揚をする必要があります。
それにはQE3は不可欠と考えているかもしれません。
このような環境から、QE3は実施されるか否かではなく、
どのタイミングで実施されるのかに、焦点が移ってきているように見えます。
米国にはQE3期待で底堅さが見られますが、
米国にはQE3期待で底堅さが見られますが、
欧州では期待よりも不安が大きいようです。
そもそもリーマンショック後、
世界規模の金融緩和によってユーロ圏は好景気でした。
問題はその好景気の質です。
今、問題となっている南欧諸国の負債は、好景気の際、
ドイツやフランスからの輸入拡大によって積み上げられたものですので、
独仏が蓄えたお金の出所は南欧諸国と言えます。
その好景気の最中、ギリシャではベンツやBMWなどの
高級車が数多く売れたそうです。
旧通貨のドラクマでは買えないドイツの高級車、
ユーロが発足して購買力が上がったものの、まだ高嶺の花でした。
それがリーマンショック後の金融緩和による、
造られた好景気で高級車に手が届くようになったのです。
これは自動車だけでなく、フランスの高級ブランド品など、
あらゆるモノに当てはまります。
南欧諸国は自分たちを相手に儲けた(巻き上げた)お金なのだから、
南欧諸国は自分たちを相手に儲けた(巻き上げた)お金なのだから、
独仏に自分たちを救済するよう訴えています。
しかし、独仏の利益は中国やインドなどとの貿易により
新興国にも流出しています。
その新興国は欧米各国の購買力が低下したため、
生産設備が過剰となり、在庫を抱えて成長が鈍化しています。
経済はお金が世界中を流れることで回るのですが、
今は目詰まりを起こした状態です。
QE3、もしくはECBによる金融緩和など、
何か目詰まりを解消する政策が実施されると、
一気にお金は流れ、また景気が好転すると思います。
リーマンショック後のNYダウや金価格の足取りを見ていると、
緩和で好景気を造り上昇、効果が薄れると下落、
そしてまた緩和して上昇を繰り返しながら、右肩上がりになっています。
今は混沌と表現されることが多いですが、
見方を変えると分かり易いサイクルに入っているように見えます。
(あるる)