●掻いちゃダメ!

  これから夏に向けて気温は上がり、汗をかく機会も多くなってきます。
 
  そんな時に、いつの間にかできてしまう「汗疹」。
 
  痒みが多少は気になるものの、ほとんどの方は特に治療もせず、
  放っておいても自然に治るとお考えかもしれません。
 
  ところが、汗疹を掻き壊してしまった際に、
  傷口に黄色ブドウ球菌などが侵入すると化膿したり、
  「とびひ」を引き起こす原因にもなるため、決して侮ってはいけないようです。

  まず、日頃かいている汗は、汗腺から分泌される体液で、
  汗管という汗の通路を通って汗孔という汗の出口から出てきます。
 
  この汗孔が詰まると、汗が皮膚の下にある汗管の周りの組織に漏れ出し、
  水ぶくれが生じたり、炎症を起こして、汗疹の原因になってしまうのです。
 
  ちなみに、汗疹には3種類あり、
  比較的均一な赤い丘疹が多発して痒みを伴う紅色汗疹と、
  痒みがなく1~3ミリほどの透明あるいは白っぽい水ぶくれができる水晶様汗疹、
  そして、亜熱帯に多く日本ではあまり見られない深在性汗疹があります。

  汗疹を予防するには、汗をかいたあとのスキンケアが大切です。
 
  汗をかいたまま放置すると、皮膚の表面に垢や汚れがたまり、
  汗孔が詰まりやすくなります。
 
  そのため、汗をかいたらシャワーで洗い流したり、
  清潔な濡れタオルでやさしく汗を拭き取りましょう。
 
  また、吸湿性の高い木綿や速乾機能のある衣類の着用も効果的です。
 
  しかし、それでも汗疹ができてしまった場合には、
  早期にスキンケアと塗り薬による治療を行い、
  掻き壊して化膿させないようにすることが大切です。
 
  また、重症化を避けるためにも市販の塗り薬で改善されない場合は、
  早めに医療機関で受診することも必要です。

  汗疹の治療法は、抗ヒスタミン薬や抗生物質を使用する「西洋医学」、
  金銀花(スイカズラの花)のお茶や、金銀花の煮汁を入れた
  漢方薬湯を用いる「中国医学療法」、
  そして、「民間療法」としては海水浴など様々です。
 
  しかし、海水の効果では意見が割れており、
  塩分やミネラルが皮膚の炎症に良いという意見と、
  医学的根拠がなく海の水質や紫外線に皮膚がさらされると
  逆効果になるという意見があります。
 
  様々な対処法はありますが、暑い季節には仕方がないと諦めず、
  日々の汗疹対策をすることが大切なのかもしれません。
  (あるる)