震災からの復興被災地で進む積極的な
国産材利用・木づかい2

奇跡の一本松の苗木が誕生(岩手県陸前高田市)

奇跡の一本松とその苗木
 
岩手県陸前高田市の高田松原は、
約7万本のアカマツ・クロマツが生育する松原でしたが、
震災の津波により、ただ1本を残して、
全て流亡してしまいました。
 
残された一本は、樹齢200年以上のアカマツ。
「奇跡の一本松」と呼ばれ、保護されていましたが、
海水による根腐れの進行により保存活動を断念。
 
今はレプリカとして復元され、
震災からの復興のシンボルとなっています。
 
その後、奇跡の一本松から得られた材は、
バイオリンとして生まれ変わり、
各地のコンサートで美しい音色が奏でられています。
 
さらに、奇跡の一本松の穂木を採取して接ぎ木を行い、
4本の苗木の育成に成功しています。
4本の苗木は、3年程度かけて高さ50cm程度に育てられた後、
高田松原に里帰りする予定となっています。

被災地の間伐材から作られた木製チャリティグッズ

木製チャリティグッズ
 
「緑の募金」では、海岸林の再生等に向けた募金
(使徒限定募金)を呼びかけるために、
復興のシンボルとなっている「奇跡の一本松」を
イメージしたチャリティグッズを製作。
 
300円以上の募金者に贈呈しています。
グッズは、岩手県・宮城県で間伐されたスギ材を使用し、
宮城県南三陸町の工場で被災者等により製作されているため、
森林の再生と被災地の雇用創出に貢献しています。
なお、寄せられた募金は、被災地の森林整備、
海岸防災林の再生などに活用されています。
 

津波で被災した海岸防災林の再生

東日本大震災では、青森県から千葉県にかけての
太平洋沿岸で発生した津波により、
海岸防災林は、壊滅的な被害を受けました。
 
防災林に限界を感じられた方もいらっしゃると思いますし、
防災林は本当に役に立つのだろうかと
疑問を感じられた方も少なくないと思います。
 
上:津波の被害を受けた海岸林
下:みどりのきずな再生植樹式(宮城県荒浜)
 
しかし、後の林野庁の調査によりますと、
海岸防災林は、津波のエネルギーを吸収(減衰)したり、
漂流物を捉えたり、津波が住宅地域へ到達する時間を
遅らせるなどの効果があることが確認されました。
 
また、松林は、畑や住居が海岸からの飛砂による
埋没を防いだり、塩害による農作物被害も防いでいます。
 
林野庁では、企業やNPO団体と連携しながら、
海岸防災林の再生を進めており、
各地で植樹式などが行われています。
 
マツは海岸防風林や砂防林としての役割だけでなく、
湖沼・海浜の景観を引き立て、
日本各地の景勝地・名勝地をつくる主役や脇役となっています。
 
私たちの先祖は美しい松原の海岸を
「白砂青松」と呼んでいました。
日本人の心の風景とも言える松林の再生を願ってやみません。
 
(木づかい友の会通信)