●株価上昇に沸く米国の影

  米国の株価は金融緩和の継続・縮小など様々な思惑が
  交差しながらも史上最高値を更新しています。
 
  しかし、株価上昇の恩恵を享受する富裕層を尻目に、
  貧困層は最貧困層へ、中流階級も異常な速さで
  貧困層へと転落しているのが米国の実態です。

  アメリカ国勢調査局の貧困の定義は、
  4人家族で世帯年収が2万ドル以下の世帯を指し、
  その家庭の子供を貧困児童としているようです。
 
  この貧困児童には肥満が多く、
  教育レベルの低さと肥満度は比例しています。
 
  家庭が貧しいと、食事が安くて調理器具を必要としない
  ジャンクフードやファストフードが
  食生活の中心となってしまう為です。
 
  カロリーが高く、栄養価は乏しいので、
  肥満児や肥満成人が増えていってしまいます。
 
  貧困層の多くの家庭では、食糧配布切符
  =いわゆる貧困ライン以下の家庭に配られるフードスタンプ
  に頼っているケースがほとんどで、
  例えばニューヨークでも約200万人いる児童の4分の1が貧困児童であり、
  更にその3分の2が学校の無料・割引給食制度に登録しています。
 
  朝食も満足に食べさせることができない貧困層の家庭では
  給食プログラムは命綱であり、いくらジャンクフードといえども
  空腹で授業を受けさせるよりはマシだと親達は考えているのです。
 
  無料・割引給食制度、聞こえは良いですが、
  この制度そのものが米国の格差を象徴する問題だとされています。

  2013年現在、米国の人口3億人に対しフードスタンプ受給者は
  5000万にも及びます。
 
  国民の約16%、6人に1人が国から食糧配給を必要とする
  尋常でない数字です。
 
  しかも、申請の為の書類審査は厳格で、
  手続きには一定の時間がかかることから、
  地域によっては受給資格者の半分程度の人数しか
  受け取っていないとの指摘もあり、
  潜在的な受給者はまだかなりいると推測できます。
 
  2009年3月時点で、フードスタンプ受給者は
  初めて4000万人を突破しましたが、
  その後、僅か4年余りで1000万人も急増、あえて仕事に就かず、
  この制度を悪用して生活するというケースも含まれるようですが、
  それにしても異常です。
 
  毎年200万人以上、1日2万人のペースで
  フードスタンプ受給者が増え続けている中で、
  もし配給を廃止すれば暴動になるのは確実で
  止めるに止められない、これが現在の米国です。

  今年10月、米国政府機関の閉鎖により、
  給料がもらえない政府の役人達が
  フードバンク(困窮者に配る物資集配センター)へ殺到し、
  長い行列を作り食糧配給を待っているニュースが報道されました。
 
  また、職を失ったアメリカ政府の役人達はフードスタンプにも殺到、
  申し込みがあまりにも多いため、フードスタンプのサーバーが
  一時期パンク状態に陥る事態になりました。

  来年2月には、米国は再び債務上限問題に直面します。
 
  借金返済の為に借金を膨らませるということが、
  いつまで可能かは分かりませんが、近い将来、突然、
  米国が借金の踏み倒しを宣言する日も来るかもしれません。
 
  (アルフィックス日報)