地上資源を循環利用が重要/植林するだけでは不十分

  地球環境が危機的な状況となった今、地下資源の利用から、
  地上資源の利用へ移行することが重要です。
 
  地上資源を循環的に使うことできれば、二酸化炭素も循環するだけで、
  大気中の二酸化炭素は増えないからです(カーボン・ニュートラル)。
 
  特に森林資源は、資材だけでなく、バイオマスエネルギー(燃料)として
  利用しても、地球環境を汚さないため「エコマテリアル」と呼ばれています。
 
  最近のエコロジーの風潮で、「生物多様性を保全しましょう」、
  「荒れた森林を回復しましょう」、「里山を守りましょう」などの
  掛け声にが後押して、多くの人たちは、木を植えます。
 
  企業や団体も、環境貢献活動として木を植えます。
 
  環境を守ろうとする人々の一途な姿は素敵だと思います。
 
  環境貢献活動をしている企業に対しても好印象を持ちます。
 
  しかし、今の日本は、かつてないほど緑が豊かな国になりました。
 
  木を植えるだけでは、今どきの環境改善対策としては不十分です。
 
  地上資源を積極的にかつ循環的に利用しない限りは、
  地下資源の使用量は減らないからです。
 
  循環利用できる資源(=持続可能な資源)である木の価値を
  多くの方に知ってもらうこと、
  そして、スギやヒノキなど循環利用しやすい木を植えて、
  積極的に循環利用することが重要なのです。
 
  自然と人間が共生し、かつ環境を保護していくためには、
  木を植えて緑化したり、自然の植生に戻すだけでは、不十分で、
  もう一歩進めなければならない時代になったのです。
 
  (木づかい友の会通信)