●活況を呈するハロウィン商戦
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  今月末はハロウィンですね。

  今では日本も若い世代を中心にコスプレや仮装をして楽しんでいますが、
  もともとはケルト人の習慣です。

  ケルト人の1年の終わりは10月31日で、この日は「サムハイン祭」と呼ばれ、
  日本での大晦日のような行事ということになります。

  ケルト人にとって季節は夏と冬しかないので、この夜は夏の終わりを意味し、
  次の11月1日は冬の始まりを、そして新しい一年の始まりを意味していました。

  人々の間では10月31日の夜は死者の霊が家族を訪ねてくると
  信じられていましたが、同時に出てくる有害な精霊や魔女から身を守るために
  仮面を被り、魔よけの焚き火を焚くことがこの日の慣わしでした。

  そんなケルト人が暮らしていた土地に当時の大国ローマが侵攻し
  キリスト教を広めました。

  キリスト教がケルト人の間に少しずつ普及し、それに合わせて
  サムハイン祭の形が変わり、現在のハロウィンの形となりました。

  日本ではあまり馴染みのなかったハロウィンですが、
  1990年代後半から各地でのハロウィンイベントの開催が増えたこと、
  更に2000年代後半より菓子メーカーが相次いでハロウィン商戦に
  参入したこと等を契機として日本でも徐々に浸透していきました。

  また、鮮やかな衣装で仮装を楽しむハロウィンは、
  写真や動画を掲載して楽しむSNSとの相性が良くSNS利用者の広がりが
  ハロウィンの認知度を一気に高めた要因の一つでもあります。

  更に、様々な衣装が安く手に入るようになったり、
  年々イベントの数が増えたりとインフラが整ってきたことも
  理由として挙げられます。

  日本記念日協会によると、昨年のハロウィン市場は
  天候不順の影響で振るわなかったバレンタイン市場の
  1080億円を上回る1100億円に到達し、
  さらに今年は前年比9%増の1200億円になる見通しだそうです。

  日本独自のハロウィンによってインバウンドが増えているので、
  まだまだハロウィン商戦は盛り上がりを見せそうです。

  しかし、イベントが盛り上がるにつれ、
  騒ぎすぎで警視庁の機動隊が出て警戒にあたる事態になったり、
  ハロウィンイベント後の路上には大量のゴミが放置されたりと、
  マナーも問題になっていますので、自治体や町内の協力の下、
  法整備が急務となっています。

  (アルフィックス日報)