●パリ協定
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   1928年の第一次世界大戦後やベトナム戦争終結の際など、
  歴史上パリ協定はいくつもありましたが12月13日に新たなパリ協定が生まれました。

  このパリ協定は地球温暖化対策の国際枠組みで、パリで開催されていた
  国連機構変動枠組み条約第21回締約国会議(COP21)にて採択され、
  最も注目なのが196の全ての国が参加したことです。

  環境に関する枠組みは18年前の京都議定書以来の事で、
  温室効果ガスの削減などに取り組んでいきます。

  このパリ協定により各国の政府は世界の平均気温の上昇を
  産業革命前から2度未満に抑える「2度目標」と共に、
  さらに島国が求めていた「1.5度」を目指して努力することを掲げました。

  海抜が低い島国の場合、この1.5度という気温上昇が海面の上昇により
  国土も生活も危機にさらされるポイントになり島国にとっては譲れない基準でした。

  しかし世界の平均気温は既に1度以上上昇しており、
  また現在各国が検討している排出量の削減計画を実施しても
  今世紀末にはおよそ3度上昇すると専門家は見ています。

  ですが温室効果ガスの削減目標は国連に提出し
  国内対策を行うことは義務付けられ、また2023年から5年ごとに
  削減目標や進捗率などを見直し目標を高くしていく制度も
  設けられる予定ですので今後の動きに注目です。

  専門家によると、実際に1.5度の上昇幅に抑えるためには
  石炭・石油・ガスなどの化石燃料による二酸化炭素の排出量を
  2050年までにゼロにしなければならず、パリ協定の義務はこれよりも軽い為、
  削減の動きだけではなく代替エネルギーなど技術革新にも期待が寄せられます。

  2週間を超える会議の中で最大の焦点となったのが途上国の資金支援ですが、
  支援を受ける途上国と支援をする発展国で激しく対立し、結果として、
  協定とは切り離す形で法的拘束力は無く現在は2025年までに
  最低年間1000億ドルの拠出額の目標が設定されています。

  こちらは2015年までに上積みされた具体額が決められるようですが、
  今回はっきりと決まらなかった事を見るにこれからも難航するかもしれません。

  全ての国家が参加したパリ協定はスタートを切ったばかりで
  前途多難ではありますが、決まった時の国家・人種を超えて喜び合っていた
  映像を見ると環境のみならず、平和への一歩を感じさせてくれました。

  テロなど不安なニュースの多かった近年ですが、国家・人種・分野を超えた協力が
  世界平和を実現してくれるのかもしれません。

  (アルフィックス日報)