●学名は「神様の食べ物」
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  昨年、商品市場で最も高いパフォーマンスを示したのがカカオ豆相場です。

  過去4年間で60%上昇し、昨年の夏には国内でもチョコレート価格が
  41年ぶりに値上げされました。

  特に昨年は、エルニーニョ現象の影響で乾燥した天候が続いたため、
  世界の生産量の70%を占める西アフリカを中心に
  カカオ豆に大きな被害が出ました。

  また、世界最大の生産国であるコートジボワールでは内戦が起こり、
  農家が国を離れてしまったことが生産量の激減に繋がったようです。

  その一方、チョコレートの消費量は、先進国は基より途上国でも増加し、
  30年前と比べて世界全体で230%も増加しています。

  もちろん、生産量も213%増加していますが、
  カカオ豆は赤道を中心とした南北緯20度以内の
  カカオベルトといわれる地域での収穫に限られてしまいます。

  さらに、最低気温は16度を下回らず、
  年間雨量が1000ミリ以上という厳しい条件を満たす必要があり、
  気象の変化が生産量に大きく影響を及ぼします。

  そのため、近年ではカカオ豆の消費国の一部では
  安定供給と地産地消の研究に関心が向き始めています。

  この動きは日本でも起きていて、最近では、小笠原諸島の母島で
  2010年から国産カカオの栽培が始まっています。

  ところが、2010年は発芽した167本全てが枯れてしまいあえなく失敗。

  その翌年は、南国フルーツの栽培に成功していた現地農家の協力を得て
  ビニールハウスを完成させ、年間5,000個の花を咲かせるものの、
  実になったのは50~70個だけという失敗の連続でした。

  こうした困難を乗り越え、待望の国産カカオの初収穫は2013年10月。

  その後も手探りで発酵や乾燥に取組み、2015年3月、
  ようやくチョコレートの試作に成功したのです。

  無農薬で栽培された国産カカオの味は、
  フルーティーで香り高いチョコレートに仕上がり、
  “東京カカオ”と名付けられました。

  今年は板チョコにして1万5000枚分に相当する
  0.5トンのカカオ豆の収穫が見込まれています。

  この“東京カカオ”を使ったチョコレートは2018年に販売される予定です。

  一方、チョコレート産業会議では、2020年には地球温暖化が原因となって
  カカオ豆の生産量が急減し、
  価格高騰により世界的な品不足が起こるという予想が発表されました。

  こうした事態を想定し、日本国内でカカオ豆の量産体制が整うことが
  期待されています。

  さらには、2020年の東京オリンピックで、
  このMADE IN TOKYOのチョコレートがお土産となり、
  世界を魅了する一粒の光になってくれる事を願わずにはいられません。

  (アルフィックス日報)