●夏のお供にピーチパワー
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  一年間で最も栄養価が高くなった時期を「旬」と呼び、
  旬の時期以外で収穫されたものは、
  旬の時期の何倍もの量を食べないと同じ栄養が摂れません。

  今まさに旬を迎える果物の一つである「桃」
  …その秘められしパワーをご存知ですか?

  桃は古代中国では魔除けに使われたり、
  長寿の果実と信じられたりしてきました。

  日本でも同様で、今でもその思想が残っているのが3月の桃の節句です
  (桃の花が咲く時期の女の子のお節句には桃の魔よけの力がふさわしいとされ、
  桃の節句と呼ばれるようになったそうです)。
 
  桃には豊富な栄養素が含まれています。

  水分が多いため水に溶ける水溶性食物繊維が含まれていますが、
  この食物繊維には、ペクチンという成分が豊富に入っています。

  ペクチンには整腸作用があり、下痢の予防や便秘解消の効果があるので、
  美肌や大腸がんの予防にも効果があるといわれています。

  他にもコレステロール値を下げたり、
  血糖値の上昇を抑えるなどの効能もあります。

  また皮膚や粘膜の健康を保つ、
  水溶性ビタミンであるナイアシンも含まれています。

  冷え症にも効果があり、一般的に生ものは身体を冷やすと言われていますが、
  桃は身体を温めてくれるとされています。

  「風邪をひいたら桃缶」という言葉を聞いたことがありますか?

  実は最新の研究によれば、缶詰の桃の栄養価は、生の桃と同じか、
  場合によってはより高いのだそうです。

  ビタミンEの含有量はほぼ同じですが、ビタミンC含有量はなんと4倍。

  また、「血をつくるビタミン」として大切な栄養素とされる
  葉酸の含有量も缶詰の方が多いそうです。

  カリフォルニア大学Christine M. Bruhn博士によると
  缶詰処理中に果肉の細胞壁が破壊され、
  栄養素が体内に吸収されやすくなることが理由とされ、
  生のトマトよりも、トマトソースの方が
  リコピンのレベルが高くなるのと同じだそうです。
 

  ただし缶詰にすることで失われる栄養素もあるため、
  缶詰の方が良いとは言えないのですが、
  少なくともビタミンCの含有量だけでみると
  「風邪の時には桃缶」説は、理にかなっていると言えますね。

  葉酸の含有量から見ると妊婦さんにもお勧めです
  (妊婦さんは一般人の倍の葉酸が必要と言われています)。

   他にも桃には癌を防いだり殺菌の働きがあるとされるタンニン、
  疲労回復に効果のあるクエン酸や、鉄分とマグネシウムも含まれています。

  また桃の葉は肌荒れやあせも、ニキビにも効果的ということで、
  まさに家族みんなで暑い夏を乗り切るには
  最高の「旬物」と言えるのではないでしょうか?

  フレッシュな生桃を食べるも良し、お手軽に缶詰でも良し。

  普段の食生活に旬の一品、いかがでしょうか?

  (アルフィックス日報)