●240億のペーパー資源
====================================

  現在、世界人口が増加傾向にある中で、約7億人が水不足の中で生活し、
  10分間で野球場とほぼ同じ規模の森林が伐採されています。

  こうした現状にも関わらず、水と樹木から作られる紙の使用量は、
  2030年には今の約2倍になると予測されています。

  普通紙を1t製造するのに樹木が約20本、水が約100t
  必要とされていますので、今後、より多くの人が
  水不足にさらされる可能性が出ています。

  そこで注目を集めているのが、石灰石を使用して
  紙やプラスチックなどの代替物を作る新素材、「ライメックス」です。

  この新素材のライメックスなら樹木も水も全く使用せず、
  石灰石を約0.6t~0.8t、ポリオレフィン樹脂を約0.2t使うだけで、
  1tの紙を製造することが可能です。

  つまり、ライメックスとは、石灰石、無機鉱物粉末を使用して、
  紙(ストーンペーパー)を製造したものです。

  また、ライメックスの紙は普通紙と比べ、
  リサイクル効率が高いのが最大の特徴で、
  石灰を使用しているので半永久的にリサイクルすることができます。

  さらに、石なので、耐久性、耐水性に優れており、
  何回折り曲げても使用でき、水中でも字を書くことができるのです。

  また、選好される理由としては、ライメックスの原料となる石灰石は
  埋蔵量が多く、日本でも100%自給自足が可能な資源だということです。

  世界各地での埋蔵量も豊富ですし、その上、リサイクル効率が高いため、
  ほぼ無尽蔵と言っても過言ではありません。

  アジア圏の石灰石埋蔵量は、日本に約240億トン、中国には数千億トン以上、
  インドが約750億トン、韓国は約400億トンなど、
  アジア各国で多くの石灰石が埋蔵されているといわれています。

  そして2015年2月には、株式会社TBMが宮城県白石市に
  年産6,000トンのライメックスを製造する第一工場が建設されました。

  現在米国や欧州などの世界43カ国で世界特許を取得済み、
  または申請中ということです。

  このライメックスという新素材により、あと50年もすれば
  枯渇してしまうといわれている石油の使用も抑えられ、
  森林伐採によるCO2問題や世界中で問題になっている
  水不足も解消できるかもしれません。

  木を使わず、水も使用せずに製造することで、地球環境の保護にもつながり、
  さらに今後は紙やプラスチックだけでなく、
  建材や洋服、車、医療など、あらゆる分野での活躍も期待されています。

  唯一、難点を挙げるとすれば少し重いくらいだそうで、
  日本発の技術が世界を変えるかもしれませんね。

  (アルフィックス日報)