●あの時、この人 カール・アイカーン     
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   ドナルド・トランプ次期大統領は連邦規制改革担当の特別顧問に
  米著名投資家のカール・アイカーン氏を指名する見通しとなっています。

  今回は、このカール・アイカーン氏を取り上げて見ようと思います。
 
   アイカーン氏は、ニューヨーク市に1936年に生まれ、両親はユダヤ系。

  共に学校の先生という平凡な過程で育ちました。

  彼が人生で一番やりたいと思ったものが投資だそうで、
  投資で成功したいという想いから、
  32歳のときに自身のファンドを立ち上げます。

  そのファンドの投資総額は2015年9月末時点で1兆7000億円になっており、
  物言う株主として大企業を相手に奮闘を続けている投資家です。

  ではなぜ、やり手の投資家が数いる中で、
  アイカーン氏が群を抜いているのでしょうか。

  それは、彼が投資家でありながら会社が生き残り、
  繁栄していくためには何が必要かを見抜く目を持っているからです。

  このアイカーン氏が企業経営についてしきりに訴えていることは以下のものです。

  1.リスクを恐れてはならない。リスクがあるところには、その分得られるものがある

  2.企業から買うのはお金ではなく会社の資産と、その会社の今後の生産性である。

  3.企業は最大限の力を発揮できていない 

   また彼は、非常に野生的な勘が優れているといわれております。

  その例が、2011年3月7日に世界情勢を懸念して
  自身のファンドから17億6000万ドルを投資家へ返還したのですが、
  そのわずか4日後に東日本大震災が起こりました。

  また、2013年8月にはTwitterで「アップルは過小評価されている、
  アップルは自社株買いするべきだ」とツイートしたところ、
  株価が5%(時価総額2兆円以上)上昇し、世間を騒がせるなど、
  かなりの影響力を持っている人物です。

  大統領選前には「トランプが大統領になる可能性を知りたいのなら、
  政治評論家よりもアイカーン氏に耳を傾けろ」と言われるほど、
  アイカーン氏の影響力は大きかったようで、
  今回の大統領選のトランプ当選に大きく貢献したのかもしれません。

  (アルフィックス日報)