●ダークマターは見えない
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  水兵 リーベ 僕の船・・・
  H He Li Be B C N O F Ne・・・
  (水素 ヘリウム リチウム ベリリウム ホウ素 
  炭素 窒素 酸素 フッ素 ネオン)

  元素記号の周期表を覚える時、こういったフレーズを
  使われた方は多いのではないでしょうか。

  宇宙において、この元素からなる目に見える物質
  (人間や地球、あらゆる星や銀河を含めた物質)は約5%にすぎず、
  残りの約25%はダークマター(暗黒物質)、
  約70%はダークエネルギー(暗黒エネルギー)だと考えられています。

  科学が飛躍的に進歩しても、宇宙を構成する
  95%は謎に包まれているのです。

  ダークマターは、目には見えないがそこに確実に存在するという点から
  「風」に例えられ、宇宙全体に広がっているようです。

  このダークマターの存在を最初に提唱したのは、
  スイスの天文学者であるフリッツ・ツビッキー氏です。

  1933年に
  「宇宙のほとんどは原子以外の何かほかのもので形作られている」
  と主張し、宇宙のすべての物質が原子で構成されているという
  それまでの考えを否定しました。

  ツビッキー氏は幾つかの銀河の集まりである「銀河団」がもつ
  質量を計測し、観測可能な物質だけでは銀河を形成するのに
  十分な重力が得られないことを発見します。

  ちょうど、回転するメリーゴーランドに乗っている子供が、
  落ちないようにしっかりと馬に「しがみついている」のと同じように、
  複数の銀河が回転する銀河団内でまとまっているのは、
  強力な引力を持つ何か「しがみつき」が存在すると
  ツビッキー氏は確信します。

  そして、この未知の物質を「dark(ダーク)」と呼びました。

  昨今、ダークマターの存在は少しずつ解明されており、
  ダークマターがなければ太陽系の星々や銀河の天体は
  均衡を保つことができず、ばらばらになってしまうと考えられています。

  また、宇宙が加速度的に膨張しているのは
  「ダークエネルギー」が関係していると言われています。

  今のところこの正体はまったく不明ですが、
  宇宙の運命を知るためには欠かせない存在であり、
  今後の研究成果が待たれます。

  社会や経済も小さな宇宙と考えることができます。

  個人や国の利益という目に見えることと、
  環境への配慮や国家間の良好な関係、
  社会貢献など目に見えないこととのバランスで
  均衡が保たれています。

  自国の利益や雇用などを優先するあまりこの均衡が崩れ、
  ダークマター(深刻な問題)にならないことを願うばかりです。

  (アルフィックス日報)