●カカオの豆は甘くない
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  カカオ豆、砂糖、全粉乳、乳化剤、香料、植物油脂によって
  市販のチョコレートは作られます。

  そんな中、最近では「Bean to Bar(ビーントゥバー)」と呼ばれる
  カカオ豆と砂糖のみで作られるチョコレートの登場と共に
  ますます人気を博していると実感されている方も多いのではないでしょうか。

  チョコレートは、ポリフェノールを多く含み、抗酸化効果があり、
  ストレスや食欲を抑制するだけでなく、美容や健康に良い
  といった効果があることは、ご存じの方も多いかと思いますが、
  実はカカオが果物の一種であることはご存知でしたか。
 
  カカオは大きく育った木の幹に実を沢山垂れ下げます。

  これはカカオポッドとよばれる固い実で、
  これを割るとクリーム色がかった実が沢山出て来ます。

  これはパルプと呼ばれ、ライチの食感とパッションフルーツの甘み、
  そして酸味が感じられ、正しく果物であると感じられるかと思います。

  カカオ豆はこのパルプの中に詰まっている紫色の実のことを指しています。

  取り出したパルプを発酵させると自然と中の実だけが残り
  それがカカオ豆となるのです。

  一方で、カカオ豆の味からは甘さが抜け、
  とにかく苦く酸味が強いと感じられるそうです。

  ここから、ココアバターと呼ばれるカカオ豆の脂肪分が抜け、
  粉末状になったものをココア、
  固形のままになっているものがチョコレートと区別されています。

  最近ではホットチョコレートという名称を聞くことも多いと思いますが、
  厳密な使い分けがなく同じものを指します。

  そして、このココアバターは、皆さまも見たことがあると思います。

  よくチョコレートに発生しているカビと勘違いをされ、
  白くなっているもののことです。

  水分をほとんど含んでいないチョコレートにはカビが発生することはなく、
  一緒に溶かす砂糖そのものにも賞味期限が無いことから、
  チョコレートに品質保持期限というものはありません。

  この現象のことを果実や葉にふく白い鑞粉(ろうふん)に見えることから
  ブルーム現象と名付けられています。

  ココアバターは気温差などによりチョコレートから分離してしまい、
  風味などが失われてしまうことはあっても、
  少なくとも2~3年は食べることが出来るとのことです。

  一年で最も消費量が多く、まもなく始まるバレンタインデーでは
  日本の年間消費量の二割を占める日だといわれています。

  今年はどんな商品が現れるのか楽しみにしたいものです。

  (アルフィックス日報)