●ルンバの照らす可能性 
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   ルンバが地雷探知と宇宙探査技術の応用によって
  生み出されたことはご存知でしょうか。

  室内の決められたエリアをくまなく動きまわり掃除する
  ルンバ初号機が2002年に発売されましたが、
  最近では細かいゴミや花粉まで吸い込んでくれる掃除機も誕生しています。

  また、専用のモップを取り付け、床吹きや窓拭きまで行えるタイプの
  ルンバも登場するようになりました。

  以前は段差や障害物の数に対して弱い面もありましたが、
  最近ではAI(人工知能)が発達し感知センサーの精度が高まり、
  これまでの問題点も改善されるようになりました。

  さらに、掃除を重ねるごとに頭の中に地図を作成し、
  同じところを通らないようにし、
  尚且つゴミが多い場所では自動で強く吸い込みをするなど
  ムダが少ない方法を考えるようになっています。

  最も身近に普及したAIが応用され搭載された商品、
  そんなお掃除ロボット「ルンバ」ですが、
  障害物を避けるという性能は、
  自動運転車にも応用される技術のため、更に注目されています。

   そんなルンバですが、「Dull、Dirty、Dangerous
  (退屈、不衛生、危険)な仕事から人々を解放する」という理念のもとに、
  マサチューセッツ工科大学で人工知能を研究する
  3人の科学者によって作られたアイロボット社で開発されました。

  2001年のアメリカ同時多発テロや中東の第二次湾岸戦争、
  さらには2011年の東日本大震災の原発事故など、
  人が立ち入ることができない危険な場所への潜入調査を
  「Packbot(パックボット)」に任せられたことは有名な話です。

  現在では、人が入れない危険地帯で発生した
  外来種を駆除するためのロボット開発も進められているそうです。

   そんなアイロボット社ですが、今年から農業版ルンバと銘を打つ
  全自動除草機の開発が行われるようになり、
  GPS自動走行によるトラクター、アシストスーツなどを
  2020年までに実用化・市販化を目標にしているそうです。

  さらに、2021年までに人が過ごしやすい温湿度や照明、
  音楽を提供してくれる「執事ロボット」を商品化する予定です。

  ペットの見守りや住人不在時の留守番などを任せられる
  「お留守番」ロボットを目指すそうです。

  少子高齢化の進む日本において成功する製品作りが、
  今後世界に発信する上でも重要視されています。

  AIが発達する利便性は、身近なところからこそ感じられるのではないでしょうか。

  (アルフィックス日報)