住宅用太陽光発電の誤算、「10年で投資回収」は大ウソだった①

  太陽光発電は日本の「主力電源」として今後も成長できるのか──

  2019年は大きな節目になりそうだ。
 
  09年の「余剰電力買取制度」施行から10年が経過し、
  太陽光発電の電力を売電していた世帯の契約が1911月から満了を迎える
 
  これが、太陽光発電の「2019年問題」だ。

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  19年末までに53万件(200万キロワット)、
  23年末に累積165万件(670万キロワット)の
  住宅用太陽光発電が期限を迎えることになる。

  余剰電力買取制度は、12年に
  「固定価格買い取り制度(FIT)」が施行された時点で一本化。

  政府が、太陽光など再生可能エネルギーを普及させる大方針を掲げ、
  余剰電力買取制度では進まなかった普及を後押ししようとした。
 
  果たして、FITは太陽光発電を爆発的に普及させるのに一役買った。

  FITスタートから約6年間の太陽光発電の導入量は、
  住宅用で519万キロワットに上る。

  産業用も含めれば、東日本大震災前からの太陽光発電の電源構成
  (総発電電力量に占める割合)をほぼ0%から約5%に押し上げた。

  太陽光バブルともいえる状況だった。
 
  政府は今夏に閣議決定した第5次エネルギー基本計画で、
  30年度には再エネを主力電源に成長させるとぶち上げた。

  現状の電源構成で再エネは15%、
  これを30年度には2224%まで引き上げる。

  そのドライバーは、太陽光発電だ。
 
  しかし、再エネを急拡大させるための
  FITへの血税投入は増え続けている。

  特に太陽光発電の急激な増加で、
  18年度の買い取り総額3.1兆円のうち
  国民負担は2.4兆円にも及ぶ見込みだ。
 
  太陽光パネルの原価が下がったのに伴い、
  政府はFITの買い取り価格を引き下げた。

  当然のことながら、
  高い買い取り価格が保証されなければ普及は進まない。

  1年ごとの住宅用太陽光発電の導入量は落ち込み、
  太陽光バブルは終焉を迎えた(下図参照)。

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そのタイミングで迫っているのが、「2019年問題」なのだ。

  FITが終了した住宅用太陽光発電が取れる選択肢は、
  売電か自家消費の二つしかない。
 
  自家消費とは、電気を自給自足することとほぼ同義といえる。

  昼間に発電して余った電気を自宅に設置する蓄電池や
  電気自動車(EV)にためておき、夜間に消費する仕組みだ。
 
  自家消費することのメリットは、簡単に言うと、
  売るより使った方が得だということにある。

  東京電力エナジーパートナーの一般的な電気料金の単価は
  26円/キロワット時くらいで、
  現在の太陽光発電の単価は11円/キロワット時。
  つまり、電力会社から買う電気よりも自宅で発電した電気の方が安いのだ。