●移れば変わる世の習い
====================================
大手コンビニ各社は、2025年までにレジを無人化する計画を打ち出しています。
====================================
大手コンビニ各社は、2025年までにレジを無人化する計画を打ち出しています。
多くの人に利用されるコンビニですが、コンビニ業界の人手不足は
深刻化しており、その解消や効率化を図るため、
国内の全店舗へセルフレジが導入される計画になっています。
今回導入予定のセルフレジは、取り扱う商品全てにICタグを貼り付けることで、
購入する商品を一括で読み取って、瞬時に会計するという仕組みです。
実現に向け、コンビニ各社は経済産業省と共同で、
コンビニ電子タグ1000億枚宣言を掲げています。
ICタグは、バーコードに比べて多くの商品情報を書き込んだり、
ICタグは、バーコードに比べて多くの商品情報を書き込んだり、
読み込んだりすることが可能で、流通経路や賞味期限などの認識ができます。
また、遠隔操作も可能なため、商品が売れたという情報がリアルタイムでわかり、
自動発注や自動値下げなども可能になる優れ物です。
ただ、問題もあります。
大手コンビニのセブンイレブン、ファミリーマート、ローソンは約5万店舗ありますが、
それら全ての店舗の商品にICタグを貼るには、コストという壁があります。
ICタグは、1枚あたり1円以下にならなければ
全店舗への普及はコスト的に困難と言われており、普及を目指し、
大日本印刷などが低価格化に取り組んでいます。
しかしながら、現状は1枚あたり10円かかっており、
経済産業省が期限としている2025年までに
1枚1円をクリアできるか、微妙な状況です。
現在、日本の労働市場は人手不足ですが、今後さらに深刻化する見通しです。
現在、日本の労働市場は人手不足ですが、今後さらに深刻化する見通しです。
2030年には人口の約3分の1、3500万人が65歳以上になります。
そして、15歳~64歳の生産年齢人口は今後10年間で700万人減少し、
7000万人まで落ち込みます。
数字を見ると深刻な高齢化・人手不足社会となることが分かります。
しかし、10~20年後には日本の労働人口の49%の職業が、
人工知能やロボットに取って代えられると言われています。
そして、現在就職を希望しながらも求職活動をしていない非労働人口、
つまり、潜在的な労働人口は380万人います。
コンビニ無人化による人材シフトやAI化が予定どおりに進めば、
深刻な人手不足は緩和、解消されるのではないでしょうか。
韓国では静脈認証で決済する無人コンビニがオープンしました。
韓国では静脈認証で決済する無人コンビニがオープンしました。
さらに、米アマゾンもレジで会計をせずに、商品を持って店を出るだけで
買い物ができる無人コンビニを準備中です。
コンビニは変革期を迎えていますが、コンビニだけでなく、
今は働き方の変革期に入っているように思います。
「人が動く」と書いて「働く」という字が古い時代の名残になる、
それは言いすぎでしょうか。
(アルフィックス日報)