●色の重さの秘密
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  色には重さがあることをご存知でしょうか。

  もちろん、実際に色自体に重さがあるわけではありません。

  色には重く感じさせる色と軽く感じさせる色が存在するということです。

  たとえば、同じ100gの箱でも白い箱と黄色い箱では、
  どちらが重く感じるかお分かりでしょうか。

  具体的にどれほどの重さの違いを感じるのか、
  色によって感じられる重さの違いを検証した実験があるのですが、
  結果は白い箱の方が黄色い箱よりも軽く感じられます。

  黄色い箱は約110gの箱を持った時に白い箱と同じ重さに感じるそうです。

  また、他の色に関しても青い箱だと約150g、
  黒い箱になると約180gと1.8倍も重く感じられるそうです。

  これは「明度(色の明るさ)」が違うと感じる重さが変わるためです。

  明度の最も低い色は黒、逆に最も高い色は白です。

  つまり、黒い箱より白い箱の方が軽く感じるのです。

  こういった感覚の差を利用している中で意外な例を挙げると、
  スポーツジムのトレーニング機器の色です。

  トレーニング機器の色に黒が多いですが、
  黒より白の方が軽く感じるのであれば、
  トレーニング機器の色を白にした方が、
  より強い負荷がかかって鍛えられるのではないかと思います。

  しかし、実際にスポーツジムに通っている人の多くは、
  体を鍛えることが目的にも関わらず、
  体を鍛えているという実感がないと満足感を得られないのだそうです。

  そして負荷が軽いと感じると、体を鍛えている感じがせず納得できないため、
  スポーツジムのトレーニング機器は黒くなっているのです。

  最近では、このような色による重さの感覚を利用し、
  明るい色のダンボールを使う宅配業者が増えています。

  以前は、茶色のダンボールが使う業者がほとんどでしたが、
  引越しのアートやヤマト運輸、ゆうパックなど気付けば
  多くの会社で実用され白いダンボールを使われています。

  0.8倍の重さに感じるため、毎日何百回と持ち上げることを考えると
  効果は大きいのではないでしょうか。

  今回のように色によって重さの感じ方が変わることが
  年々広く知られる時代となっています。

  身近なモノの中でも何故この色が使われているのか、
  考えてみると面白いものが見つかるかもしれません。

  (アルフィックス日報)