●トンネルから見る未来
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11月8日の午前5時15分、福岡県博多駅前の市道で、
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11月8日の午前5時15分、福岡県博多駅前の市道で、
幅約27メートル、長さ約30メートル、深さ約15メートルという、
大規模な陥落が発生しました。
市営地下鉄の延伸工事が行われていた中、
トンネル上部の岩盤に亀裂が入り、
大量の地下水が流入した事でこの事故が発生したのです。
幸いにも死傷者が出ず、復旧が早かった事で賞賛の声が上がりましたが、
福岡市の地下鉄工事では、過去に二度陥没事故が起きているだけに、
再度同じ過ちを繰り返す事になってしまいました。
この原因の一つかもしれないのが、
この原因の一つかもしれないのが、
トンネル掘削の工法だと言われています。
今回採用されていた「ナトム工法」は現在の主な工法の一つですが、
地質によってはその工法が適さない場所もあります。
周囲をコンクリートで補強しながら掘り進むナトム工法は、
通常、柔らかい地盤や地下水の多い場所では適さず、
むしろ「シールド工法」が適すると言われます。
ただ、こちらは掘削機で壁を固めながら掘り進めるため、
費用が倍以上になるそうです。
もちろん、技術的な問題でナトム工法が採用された可能性もありますが、
仮に予算の問題でナトム工法を選んでしまっていたら、
それは由々しき問題です。
国土交通省が鉄道事業法に基づいて
福岡市交通局に立ち入り検査に入っていますので、
いずれ真実はわかります。
ただ、予算の都合上でその場に適さない掘削方法を選んでいる
という実態がわかり、もし仮にその他の地域においても
同じ様な事が行われていれば、
今回の様な事故が今後も起こるのではないでしょうか。
ここ十数年わが国では道路陥没事故が多発しており、
ここ十数年わが国では道路陥没事故が多発しており、
04年度から14年度にかけては年平均で4655件発生しています。
理由の多くは、高度成長期に整備された下水道管が老朽化のために破裂し、
そこに土砂がなだれ込むからです。
それが上部の道路陥没に繋がるのですが、
高度成長期以降に大量に整備されているところが多く、
今後もその影響で事故の増加が予想されます。
そんな時期に、新たな事故の要因を増やしている様では、
安全な国ではなくなります。
時を同じくして、海の向こうの米国大統領選挙では
時を同じくして、海の向こうの米国大統領選挙では
5000億ドルのインフラ投資をすると公言している
トランプ氏が次期大統領に指名されました。
行き過ぎた保護主義には賛否両論ありますが、
インフラ投資は生活に直結するものであり、
それが国民の心に響いたのかもしれません。
日本においても、アメリカと同様に
インフラ投資をすすめる時期に来ているのかもしれません。
(アルフィックス日報)