
Part18:地震に強い木造軸組住宅

木造軸組住宅の重要な構造部分を担当する材料である木材は、
鉄やコンクリートの建築用の構造材料に比べると強いのでしょうか、
鉄やコンクリートの建築用の構造材料に比べると強いのでしょうか、
それとも弱いのでしょうか?
材料の強さを図るために、
その材料を引っ張って引きちぎれにくいか(引張り強さ)、
その材料を押してつぶれにくいか(圧縮強さ)を
材料の重さあたりの強さで調べたものが、上の図です。
その材料を引っ張って引きちぎれにくいか(引張り強さ)、
その材料を押してつぶれにくいか(圧縮強さ)を
材料の重さあたりの強さで調べたものが、上の図です。
木材は、自然のものなので、1本1本の性質にバラツキはありますが、
それにしても、圧倒的に鉄やコンクリートなどよりも強い事が分かりますよね。
それにしても、圧倒的に鉄やコンクリートなどよりも強い事が分かりますよね。
そして、地震に対して同じ強さの家を違う材料で建てた場合、
一番軽くできるのは、木の家です。
一番軽くできるのは、木の家です。
軽くできるということは、地震に優位に働きます。
なぜなら、地震力は重さ(住宅の自重や家具などの積載荷重など)
に比例して働くことから、軽い建物にはあまり大きな力が掛からないためです。
に比例して働くことから、軽い建物にはあまり大きな力が掛からないためです。
軽い建物が地震に強いというのは、日本では昔から知られていたことで、
滋賀県にある彦根城には、地震の間という建物があり、
造作もなるべく軽く工夫しているそうです。
滋賀県にある彦根城には、地震の間という建物があり、
造作もなるべく軽く工夫しているそうです。
軽いということは、他にも、建てるときの建てやすさや、
材料を運ぶときに省エネルギーで済むというメリットがあります。
材料を運ぶときに省エネルギーで済むというメリットがあります。

1995年の阪神・淡路大震災の調査結果をふまえた現在の建築基準法で設計され、
しっかりとした施工をし、老朽化していない木造住宅は、
その工法にかかわらず被害が少ないことがわかっています。
しっかりとした施工をし、老朽化していない木造住宅は、
その工法にかかわらず被害が少ないことがわかっています。
ですから、建築基準法という最低限のルールを守って設計し、
しっかりとした施工をして、大切に保守・改修していれば、
地震をそれほど恐れる必要はないでしょう。
しっかりとした施工をして、大切に保守・改修していれば、
地震をそれほど恐れる必要はないでしょう。
建築基準法の耐震基準が変わった1981年より前に建てられた住宅は、
ぜひ耐震診断をしていただき、場合によっては耐震改修をおすすめします。
ぜひ耐震診断をしていただき、場合によっては耐震改修をおすすめします。
また、地震力を分担するのは壁であり、その量とバランスは重要です。
1981年以降でも、壁の量が少なかったり、窓と壁のバランス、
上下階の壁の位置関係が悪そうだったりと心配な方も、
ぜひ耐震診断をしてみてください。
上下階の壁の位置関係が悪そうだったりと心配な方も、
ぜひ耐震診断をしてみてください。
木造軸組工法の良い点は、改修や保全がとてもしやすい点でもあります。
建てた後からも強く育てる事ができるのは、頼もしいものです。
今後も新たな基準が生まれた時には、積極的に新技術を導入できることでしょう。
地震が起きたときに、「家にいてよかったね。」と言える木造軸組住宅にしたいものですね。
■参考文献
•木材を生かすシリーズ2 地震に強い木の軸組工法 飯島敏夫・上村武・鴛海四郎・矢野孝昭
•木材を生かすシリーズ2 地震に強い木の軸組工法 飯島敏夫・上村武・鴛海四郎・矢野孝昭
(きすみふぁみりー)