●繰り上げか、繰り下げか、そのままか
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国民年金には受給開始時期の「繰り上げ」と「繰り下げ」が
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国民年金には受給開始時期の「繰り上げ」と「繰り下げ」が
可能な制度が設けられています。
繰り上げ支給の場合は受給する時期を早めるかわりに年金額が減少し、
繰り下げた場合は時期を遅らせるかわりに年金額が増額となり、
どっちらがお得なのか?とそれぞれ個人に合った受給方法を
前もって選択しておく必要があります。
まず、繰り上げる場合は60歳から受給が可能になりますが、
まず、繰り上げる場合は60歳から受給が可能になりますが、
繰り上げ1ヶ月につき0.5%減額された年金額が支給されます。
年金額は最大60ヶ月繰り上げした場合、
0.5%×60ヶ月=30%と本来の受給額よりも3割減での受給になります。
一度請求すると年金額は一生涯減額されたままの支給となり
取り消しはできません。
対して繰り下げる場合は、最長70歳まで受給を遅らせることが可能で、
繰り下げ1ヶ月につき0.7%増額された年金額が支給されます。
最大60ヶ月繰り下げた場合、0.7%×60ヶ月=42%と
本来の受給額よりも4割増しでの受給になります。
手続きはも簡単で65歳の誕生日前までに年金機構から郵送されてくる
ハガキの「繰り下げ」欄にしるしを付け返送することで請求手続きが終了します。
ただし、65歳から受給している人と比べますと受給開始時期が遅いので
長生きしなければ受給額が少なくなってしまいます。
例えば、1年繰り下げした場合、65歳から受給した人と受給総額が並ぶのは
77歳10ヶ月、最大70歳まで繰り下げした場合は81歳10ヶ月となりますので、
それ以上長生きしてはじめて得することになります。
具体的に、65歳の時点で80万円の年金を受給する人が
通常通り65歳で受給した場合と、70歳まで繰り下げた場合と、
60歳で繰り上げ受給を行った場合の3種類のケース別に考えて見ますと、
75歳までであれば繰上げ受給がお得、
76~80歳までは通常の受給がお得、
81歳以降には繰り下げ受給がお得となります。
(ちなみにこの制度は、基礎年金と厚生年金のどちらか一方、
または両方での選択も可能です)
厚生労働省のデータによりますと、6割近い方が本来受給を、
厚生労働省のデータによりますと、6割近い方が本来受給を、
繰り上げを選択している人が4割で、
繰り下げを選択している人はごく少数派だそうです。
さらに、繰り上げを選択するのは男性の方が多く、
女性は平均寿命が長いので
繰り上げでの減額受給を避ける傾向があるのかもしれません。
これはあくまで一例ですので、受給要件や留意点など、
これはあくまで一例ですので、受給要件や留意点など、
日本年金機構のホームページや年金事務所などにお問い合わせの上、
しっかりとご判断の上、皆様のご都合にあった年金受給の選択をしてください。
(アルフィックス日報)